【パーパス共創プロジェクト】長い歴史を持つ企業の魂を呼び覚ます
混迷の始まり
「社員の本音が見えない」「部署間の壁が厚すぎる」「将来の方向性が見えない」
東証プライム上場のB社が抱えていたのは、成長企業が直面する典型的な組織の分断でした。長い歴史を誇る同社には、豊かな伝統と文化が確かに存在していました。しかし、社内アンケートの結果は厳しいものでした。会社の目標理解度はわずか6点程度。数字の裏側には、「経営陣の言っていることがよくわからない」「会社がどこに向かっているのかがわからない」という本音が隠れていました。
私たちHuman Matureがこのプロジェクトに招かれたとき、すでに空気は張り詰めていました。
一筋の光を見つける旅
「単なるキャッチフレーズを作るのではなく、当社の歴史から未来へと続く本物の存在意義を見つけたい」
プロジェクトの始まりに、経営陣からこう告げられました。しかし、これは容易なことではありませんでした。私たちが最初のワークショップを開催したとき、参加者の目には懐疑的な色が浮かんでいました。「また、上からの掛け声で終わるのでは?」という声なき声が聞こえてきます。
そこで私たちは、型にはまったコンサルティングの手法を捨て、全く新しいアプローチを選びました。
深い問いから始まった対話
「私たちのDNAとは何か?」「絶対にやらないことは何か?」「10年後、どんな景色を見ていたいか?」
キックオフでは、一般的な分析枠組みではなく、心に響く問いを設定しました。最初は戸惑いの表情を浮かべていた参加者たちも、徐々に本音を語り始めます。時に熱が入りすぎて予定時間を大幅に超過することもありました。初日から私たちは確信しました—この会社には、眠っている情熱があると。
歴史の糸を辿る旅
「私たちの会社は、常に新しい価値を生み出してきた」
会社の歴史を振り返るワークショップでは、古い写真や資料を前に、年配の社員が若手に熱心に語りかける姿がありました。創業期のチャレンジ精神。時代の変化に合わせて多様な事業に挑戦してきた柔軟性。そこには単なる「過去の栄光」ではなく、未来へとつながる価値観の連続性がありました。
ある若手社員は涙ぐみながらこう語りました。「入社して3年、初めて会社の本当の姿を知った気がします」
個人の信念と組織の未来
プロジェクトの核心部分では、役員から新入社員まで、全階層の社員が自身の価値観を探求する特別なセッションを実施しました。
「私にとって大切なことは何か?」「なぜこの会社で働いているのか?」
クリエイティブな表現方法を用いて、一人ひとりの深い価値観を形にしていきます。最初は気恥ずかしそうにしていた参加者たちも、次第に真剣な表情で自分の思いを語るようになりました。ここで驚くべきことが起きました—表面的には異なる意見を持っていた人々の間に、深い部分での共通点が見えてきたのです。
混沌から生まれた輝き
複数回にわたるワークショップと数え切れないほどの個別対話を重ね、プロジェクトは最終局面を迎えました。パーパス策定のためのファイナルセッションでは、それまでに集めた何百もの声を前に、参加者全員で言葉の一つひとつを丁寧に選んでいきました。
「この言葉は私たちの未来を本当に表しているか?」 「お客様に胸を張って伝えられる言葉か?」 「何十年後も輝き続ける言葉か?」
時に議論は白熱し、予定の終了時間を2時間も超過することもありました。それでも誰一人として席を立つ人はいませんでした。なぜなら、そこにあったのは単なる「言葉選び」ではなく、会社の未来を共に創る真剣な対話だったからです。
そして、全員の魂が込められたパーパスが誕生しました。B社ならではの強みと、常識にとらわれず新しい価値を創造し続けるという決意が込められた言葉です。発表の瞬間、会場には静寂が広がり、続いて温かな拍手が沸き起こりました。
目に見える変化
パーパス策定から数か月後、社内の様子は驚くほど変わりました。
部署間の壁を超えたプロジェクトが自然発生的に増加
会議での発言に「全体最適」の視点が増え、「我々の部署は…」という発言が減少
採用面接で「なぜこの会社なのか」という質問に、社員が自信を持って答えられるように
商品開発会議で「これは私たちのパーパスに合致しているか?」という本質的な問いが増加
ある役員は興奮気味にこう語りました。「社員たちの目の色が変わった。同じ会社が別の会社になったような感覚だ」
Human Matureのやり抜く力
このプロジェクトは決して平坦な道のりではありませんでした。
初期のワークショップで「またコンサルが作った絵に描いた餅か」という不信感と対峙
部署間の根深い対立感情が表面化した危機的な局面
パーパス草案に対する厳しい社内フィードバック
私たちは常にクライアントと二人三脚で、これらの困難に立ち向かいました。時には午後10時を過ぎても議論を続け、週末には緊急の追加セッションを設け、予定にない追加インタビューを実施することもありました。
「他のコンサルなら、とっくに諦めていたでしょう」と、プロジェクトオーナーから言われたときは、それが最高の褒め言葉でした。
Human Matureは「やり抜く」コンサルティング会社です。表面的なキャッチフレーズや一時的な盛り上がりではなく、組織の深部から湧き上がる本物の変革を支援することにこだわります。
クライアントが自ら課題を発見し、自ら解決策を見出せるようになるまで、私たちは決して手を離しません。そして、その過程でクライアントと共に成長します。
変革を望むあなたへ
「組織の一体感がない」「社員のモチベーションが低下している」「将来の方向性が見えづらい」
もしあなたの組織がこのような課題に直面しているなら、私たちにご相談ください。Human Matureは「人と組織の成熟した関係性が、持続可能な成功を創造する」という信念のもと、クライアントの本質的な変革を最後までやり抜きます。
単なる分析や提案書だけを残して去るコンサルタントではなく、本当の意味でのパートナーとして、あなたの組織の変革の旅に伴走します。
Human Mature ブランドプロミス
「共に悩み、共に考え抜き、共に実現する」